長崎県歯科医師会会史第一編 |
ギィ・ド・ショーリアクと外科医全集 |
外科医全集の中で。「歯の手術は歯科施術者(床屋、歯大工、歯技師)に固有なものであるが、それは医師の管理のもとに実行すべきであり、また、その逆に医師に歯科施術者の技術を伝えるため助言をするようにすべきである。そのようにして歯科施術者は適当な助言を与えるべき立場についている」と述べています。 ショークリアは歯科に必要な道具(鉗子、ゾンデ、ランセット、カニューレ、ドリルなど)を作りましたが、それは歯科施術者の物とは違っていました。 |
「一般的な治療」 |
衛生規則の確立、下剤の使用、頸部または舌下の静脈からの潟血、摩擦、乱刺法などから成り立っています。 「あまり硬いものは食べない。歯に詰まるもの、たとえばイチジクや、蜂蜜でできた砂糖菓子などの食物を避ける。初めから歯に悪いものは食べない。ある種の酢を加えた、蜂蜜と焦がした塩を混ぜたもので歯をていねいに磨くこと。」 |
「特別な治療」 |
旧来からの治療法の繰り返しです。 「齲歯をワイン、ミント、ペッパーおよびその他の物質を煎じた物で洗浄したのち、齲窩を五倍子の粉、乳香、樟脳などで充填することを勧めています。また収斂剤により動揺のある歯牙を引き締めることができるととなえ、歯が抜けた場合は、人の歯またはウシの骨を抜けた場所に植え、金の結集線でその場に固定すべきだといっています。」 |