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長崎県歯科医師会会史第一編 |
ヴュサリウスの解剖図 |
ヴュサリウスの解剖学は自分の目で見たことを記し、それまでの主流でしたガレヌスの学説を根本的に揺るがすものでした。例えば左右の心室のあいだの壁には孔が全くない、という正しい所見を述べていまする。これまでのガレヌスの権威を否定する新説は他の学者の非難をあびることになりました。 ヴュサリウスは下顎の骨は2つではなく1つであると指摘し、また、歯に関しては、歯は骨ではないという主張をもってガレヌスを否定したました。しかし対合歯の欠損によっておこる歯の挺出を成長と間違えたために、生きている間、歯は成長し続けるという考えをガレヌス同様もっていました。 |