山本玄仙の「口中之薬之事」 |
=シーボルト前後・中西啓著より= |
黄丹散 一切口中の瘡に吉。 白ハン・黄丹・黒梅・人中白・ホウシャ・片悩 此六味は、極末にして口中に擦り塗る。 |
黄栢散 口舌に生じた瘡、咽喉の腫痛に吉。 ホウシャ・馬牙硝・活石・寒水石・白ハン・片悩・黄栢・吉茶 此八味は、等分の極末にして口中・舌に擦り塗る。龍悩散 喉卑腫痛時に、切破り血を出し、その跡に付ける。 龍悩・青塩・自ハン・ホウシャ・ヨクイニン・吉更 辰砂 此七味の等分の極末を用いる。 |
薬名不詳 咽喉の洗薬で、口中の百病に洗って効く。その後、粉薬を付ける 柘樹皮・黄栢・吉更・青塩・已硝・土竜・詞子・黄連・ハキノ木・アカザ・象牙 此十一味は、粉末にして煎じ、細々沈って吉。 |
咽喉散 口中の腫れ物に付けて吉。百病が治ること神の如し。 兵郎子・冬葵子・黄栢・龍悩・乳香・黒梅 此は極末にして用いる。 |
茄子帯散 大人・小児の歯学の薬。下を能く洗い浄めてこの薬を付ける ナスピノへタ・軽粉・白ハン・龍悩・乳香 此五味は、極末にして用いる。能く能く工夫して用ゆべきものなり。 |