ホーム ≫ 歯について学ぼう ≫ 歯の歴史博物館歯科歴史資料展示コーナー ≫ お歯黒の人工歯

お歯黒の人工歯

お歯黒の人工歯

(西彼)志田美和先生寄贈 長崎県歯科医師会所蔵

 黒く塗られた陶歯と黒い陶歯を使用したゴム床の総義歯です。
(島原南高)前田次男先生寄贈
 一説には、A.D.4-5西紀頃大陸から伝わり、聖徳太子(A.D.7西紀)頃一般化したといわれています。この習慣は長い間絶えることなく続き、明治初期に禁止令が出たにもかかわらず、地方では約30年前まで続いていました。この習慣のもつ意味は時代によって異なりますが、一般的には次の通りです。
 男子……二君に仕えぬ誓として。
 女子……夫に対する忠誠として。
お歯黒の材料
 かね水……酢、酒、水の名かにサビ鉄片などを浸し20日程度放置した後、火にかけて沸かしたもの
 お歯黒を別称「かねつけ(鉄漿)」というのはこの「かね水」よりきている。
 ふし粉……主成分はタンニン
 羽根楊枝に夫々をつけて歯に塗った。